腹式呼吸ダイエットで知っておきたい効果や方法、注意点など

ダイエットするべきだとわかっていても、ハードな運動やジム通いは難しい。かといって食事制限をするとなると、どうしてもガマンができなくなってしまいストレスが溜まってしまう。そんなジレンマに悩んでいる方は多いのではないでしょうか。

確かに、ハードな運動や食事制限は辛いですから、ダイエットを継続することは難しいでしょう。しかし、日常的に行っているある行為を見直すことで、簡単にダイエットをすることができます。それが「呼吸」です。

普段の呼吸に「腹式呼吸」をプラスすることで、ハードな運動をしなくても、厳しい食事制限をしなくてもダイエットすることが可能になります。そこで、腹式呼吸ダイエットについてやり方や細かなポイントなど、詳しくご紹介していきましょう。

腹式呼吸ダイエットとは?

腹式呼吸ダイエットとは?

腹式呼吸ダイエットとは、日常の呼吸に腹式呼吸をプラスすることで、ダイエット効果を引き出していく方法です。

普段の呼吸は、寝ている時は腹式呼吸となっていますが、起きて活動している時は胸式呼吸になっているため、呼吸が浅くなりやすくなっています。

しかし起きている間も腹式呼吸を行えば、呼吸が深くなり代謝をアップさせてダイエット効果を促進してくれるでしょう。腹式呼吸と胸式呼吸はどのように違うのか、まずは詳しくご説明していきます。

呼吸の違いについて

呼吸の違いについて

普段行っている呼吸は、起きている間は胸式呼吸となり、寝ている間は腹式呼吸となっているのが基本です。起きている間に行うことが多い胸式呼吸とは、簡単に言えば胸が動く呼吸です。

息を吸うことで胸が膨らみ、息を吐くことで胸がへこんでいきます。寝ている間に行うことが多い腹式呼吸とは、簡単に言えばお腹が動く呼吸です。息を吸うことでお腹が膨らみ、息を吐くことでお腹がへこんでいきます。

なぜ腹式呼吸がダイエットに良いのか

なぜ腹式呼吸がダイエットに良いのか

普段起きている間の呼吸は、胸式呼吸になりやすいですが、なぜ腹式呼吸でなければダイエット効果を得られないのでしょうか。まず、胸式呼吸と腹式呼吸を比べると、腹式呼吸の方がたくさんの筋肉を使います。

大胸筋を始め、お腹周りのインナーマッスルも使われるため、筋肉の稼働率が多くなるのです。筋肉をしっかり動かすことで、血流が促進され代謝もアップするため消費エネルギーが増えやすくなります。

酸素量のアップ効果について

酸素量のアップ効果について

胸式呼吸と腹式呼吸を比べると、腹式呼吸の方が息を深く吸ったり吐いたりすることができるため、身体に取り込まれる酸素の量が増えてきます。

酸素量がアップすると、身体の血液循環が改善され、身体の細胞のすみずみまで新鮮な酸素と栄養を送り届けることができます。

また、血液循環が改善し新鮮な酸素と栄養が送られるということは、二酸化炭素や老廃物も排出されやすいということになります。そのため、身体に不要なものを溜め込みにくい体質へと改善されていくのです。

冷えの改善効果について

冷えの改善効果について

腹式呼吸を行うことで、呼吸が深くなるため酸素量が多くなり血行が促進され代謝もアップしていきます。

血行が促進されるということは、身体のすみずみまで新鮮な血液が送られるということです。新鮮な血液は温かいため、冷えを改善してくれます。

特に、冷えやすい手足などは、腹式呼吸を行うことでポカポカと温まってくるでしょう。身体が冷えた状態のままだと、代謝が下がりエネルギー消費率も下がってしまうため、腹式呼吸でしっかり冷えを改善していくようにしましょう。

自律神経の安定効果について

自律神経の安定効果について

腹式呼吸を行うと深い呼吸になるため、気持ちも身体もリラックスして自律神経も安定するようになります。自律神経が安定すると、胃腸の調子が安定しイライラなども落ち着きやすくなるでしょう。

イライラが積み重なると、暴飲暴食に繋がって太ってしまうこともありますし、胃腸の調子が不安定になると消化不良で脂肪が余分に蓄積されたり便秘症になったりすることがあります。身体の調子をコントロールする大切な自律神経ですから、腹式呼吸でしっかり安定させておくようにしましょう。

腹式呼吸の具体的なやり方について

腹式呼吸の具体的なやり方について - コピー

腹式呼吸ダイエットでは、腹式呼吸を意識的に行うことでダイエットしていきますが、腹式呼吸は具体的にどのように行うのでしょうか。まずは、基本の腹式呼吸からご説明していきましょう。

腹式呼吸の基本は、口から吐いて鼻から吸っていきます。口からゆっくりと10秒~15秒かけて息を吐いていきましょう。身体の中にある空気を絞り出す気持ちでお腹をへこませて吐ききるようにしてください。

息を吐いたら、今度はゆっくりと鼻から空気を吸い込んでいきましょう。鼻の奥の方を意識しながら、空気を6秒~8秒かけて深く吸い込み、お腹の方へためるように意識すると自然にお腹が膨らんできます。

空気をしっかり吸い込んだら、そのままで6秒~10秒キープするようにしましょう。空気を体の中にキープしたら、再び10秒~15秒かけて口から息を吐いていきます。これが、腹式呼吸の基本です。

慣れないうちは、長い時間息を吐いたり吸ったりするのが難しいかもしれませんが、焦らず少しずつ長くしていくようにしましょう。

姿勢の大切さについて

姿勢の大切さについて

腹式呼吸ダイエットでは、基本の腹式呼吸をまずマスターしていきます。口から10秒~15秒かけて息を吐き、鼻から6秒~10秒かけて空気を吸い込み、6秒~10秒そのままキープして再び息を吐いていきます。

この時、注意したいのが姿勢です。背中が丸まった状態だと、空気を吸い込んだり吐きだしたりしにくくなるので、背筋はまっすぐ伸ばして正しておくようにしましょう。

イスに座ったり立ったりしている時は、脚を肩幅に開いて足裏をピッタリ床につけておくようにしてください。床に座る場合は、座禅や正座など背筋が丸くなりにくくリラックスしやすい体勢にするようにしましょう。

腹式呼吸の回数について

腹式呼吸の回数について

腹式呼吸ダイエットでは、起きている間に腹式呼吸を行うことでダイエット効果を促していきます。では、どれくらいの回数を行うと良いのでしょうか。

腹式呼吸は、朝、昼、晩とそれぞれ5回ずつは行うようにしましょう。時間がない場合は、3回だけでも行うようにしてください。1度にたくさん腹式呼吸を行うよりも、少ない回数を1日のうちに何セットか行う方が効果的です。

どこでもできる腹式呼吸ダイエット

どこでもできる腹式呼吸ダイエット

腹式呼吸ダイエットでは、1日のうち朝、昼、晩と5回ずつ腹式呼吸を行うようにしましょう。もちろん、それ以外のタイミングでも腹式呼吸を行うのがオススメです。腹式呼吸は場所を選ばずできるので、リラックスしたい時や時間が少しできたときに行うことができます。

例えば、朝の電車通勤の時間は普通なら憂鬱ですが、腹式呼吸を意識することで周りに影響されることなくリラックスすることができるでしょう。

また、仕事で肩や腰がカチカチの状態に強張っているときに腹式呼吸を行えば、ほぐれやすくなります。トイレに立った時は、化粧直しのついでに腹式呼吸も行って気分をリフレッシュするようにしましょう。

このように、腹式呼吸を習慣化することで、よりダイエット効果は促進されていきますし、腹式呼吸を身体に染み込ませやすくなるでしょう。

ワンランクアップの腹式呼吸

腹式呼吸ダイエットでは、基本の腹式呼吸を行うだけでも充分効果を得ることができます。しかし、もうワンランクアップさせたい場合は、腹式呼吸の応用編を行っていきましょう。

ドローイング

ドローイング

 

腹式呼吸の応用編としてまずご紹介したいのが、息を吐く時間を長くしてお腹をへこませるドローイングです。息を吐き出してお腹をへこませたら、30秒はそのままの状態をキープするようにしましょう。

空気を吐ききり、お腹をしっかりへこませた状態をキープすることで、お腹周りの筋肉を強く刺激することができます。お腹をへこます力が入りにくい方は、肛門をしっかり閉じるように意識すると良いでしょう。

ドローイングを腹式呼吸にプラスして応用することで、お腹をへこませる筋肉が発達し、お腹周りをシェイプアップすることができます。また、お腹を長くへこませることで腸を刺激して蠕動運動を活発にするため、便通も改善しやすくなるでしょう。

ストレッチしながら腹式呼吸

ストレッチしながら腹式呼吸

腹式呼吸ダイエットをワンランクアップさせたい場合、応用編としてストレッチをプラスするのもオススメです。

ストレッチをしながら腹式呼吸をすることで、血流が促進されるスピードがアップし、新陳代謝がより活発になるからです。

腹式呼吸を行いながらストレッチを行うと、リラックスしやすいので身体がほぐれやすく柔軟性も高めやすくなります。相乗効果が期待できますので、ストレッチをするときの呼吸は、腹式呼吸を心掛けるようにしましょう。

丹田を意識した腹式呼吸

丹田を意識した腹式呼吸

腹式呼吸ダイエットをワンランクアップさせたい場合、ただお腹を膨らませたりへこませたりするのではなく、丹田を意識するようにしましょう。丹田とは、おヘソの少し下にあるツボのことです。

丹田を意識して腹式呼吸を行うことで、より深く腸を刺激することができるようになるでしょう。腸は「第二の脳」と呼ばれたり、「健康や美容のカギを持っている」と言われたりすることもあるほど重要な臓器のひとつです。

実際に、腸の調子が悪いだけで体調が優れなく感じますし、気分にも影響してきます。慢性の便秘症の人ほどイライラしやすく、太りやすい傾向があるのも腸が重要な臓器である証拠のひとつだと言えるでしょう。だからこそ、丹田を意識して腹式呼吸を行うことで腸を活性化し、持っている最大限の力を発揮できるようにすることが大切なのです。

逆腹式呼吸について

逆腹式呼吸について

腹式呼吸ダイエットをワンランクアップさせたい場合、逆腹式呼吸にチャレンジしてみましょう。逆腹式呼吸とは、腹式呼吸を行いながら、お腹は逆の動きをするというものです。

息を吐き出しているときにお腹を膨らませ、空気を吸い込んでいるときにお腹をへこませます。いつもの腹式呼吸と逆の動きをすることで、腹圧が高まりやすくお腹周りの筋肉を刺激しやすくなります。ただ、逆腹式呼吸は充分腹式呼吸をマスターしていることが必要です。

腹式呼吸にあまり慣れていない段階で逆腹式呼吸にチャレンジしてしまうと、胸式呼吸になりやすいので注意しましょう。

ペットボトルを使ってパワーアップ

ペットボトルを使ってパワーアップ

腹式呼吸ダイエットをワンランクアップさせたい場合、ペットボトルを使ってパワーアップしていきましょう。2リットルサイズの大きなペットボトルをからの状態にして、口で挟みます。

通常の腹式呼吸は鼻から吸い込みますが、ペットボトルを使ったバージョンでは口から吸いこんでいきます。息を吸い込むときはペットボトルをへこませるようにし、お腹をしっかり膨らませていきましょう。

息を吐き出す時はペットボトルを膨らませ、入りきらない空気は外に出すようにしてください。ペットボトルを使うことで、吸い込む力や吐き出す力をよりパワーアップしやすくなります。ただし、この方法も基本の腹式呼吸をマスターしてから行うようにしましょう。

運動時にも腹式呼吸を取り入れよう

運動時にも腹式呼吸を取り入れよう

腹式呼吸ダイエットで、腹式呼吸を行うことに慣れてきたら、腹式呼吸を意識して軽く身体を動かしてみましょう。ウォーキングをするときや、縄跳びをするときなどに腹式呼吸を意識することで、エネルギーを消費しやすくなるからです。

また、腹式呼吸で酸素をしっかり取り込むことができるので、乳酸などの疲労物質も身体に蓄積されにくくなるでしょう。腹式呼吸を行うと、余計な力が入りにくいので、ゴルフやテニスなどを楽しみたい時にも活用するのがオススメです。

腹式呼吸によりリラックスした状態で運動を行うと、思った以上に身体が動かしやすくパフォーマンス力がアップすることに驚くことでしょう。

まとめ

腹式呼吸ダイエットについて詳しくご紹介しました。普段何気なくしている呼吸ですが、腹式呼吸を意識して行うだけでダイエット効果を引き出すことができます。呼吸は誰でもいつでも行うものですから、腹式呼吸をマスターするだけでも太りにくい体質へと改善しやすくなります。

また、ダイエットだけでなく美容の効果も現れてくるため、肌の状態もキレイになりより美しくなることができるでしょう。毎日行うことだからこそ、これをきっかけに自分の呼吸を見直し、腹式呼吸でさらにキレイになっていってくださいね。