
食事を制限するダイエットは、辛抱しなければならない期間が長いため、つい挫折してリバウンドしてしまうことがあります。また、ウォーキングやジョギングなどの運動も、長時間続けなければ効果が思うように出ないため、しばらくすると飽きてしまうようになるでしょう。
さまざまなダイエットを試して挫折した経験がある方は、次こそは失敗しないダイエットをしたいと考えるのではないでしょうか。
そんな方に最適なのが「自転車ダイエット」です。自転車ダイエットなら、挫折しにくく続けやすいため、ダイエットを成功させやすくなります。自転車ダイエットとはどのようなダイエットなのか、ポイントやコツなど詳しい情報を幅広くご紹介していきましょう。
自転車ダイエットとは
自転車ダイエットとは、自転車をこぐだけのシンプルなダイエット方法です。さまざまなシチュエーションで自転車をこぐことで、消費カロリーをアップし自然と脂肪や体重を落とすことができます。
ただ、自転車ダイエットは、ただ自転車に乗るだけでOKというわけではありません。成功させるためには、さまざまなポイントやコツを押さえておく必要があります。
自転車ダイエットのポイントについて
自転車ダイエットを成功させるためには、ダイエットを成功させるポイントやコツを抑えておく必要があります。まず、自転車をこぐ時間についてですが、20分以上続けるようにしましょう。
自転車をこぐという行為は、有酸素運動にあたるため、脂肪が燃焼し始めるのには20分以上運動を続ける必要があるのです。そのため、自転車ダイエットを成功させるためには、20分以上自転車を走らせるようにしましょう。
サドルの位置は高めにしよう
自転車ダイエットで、筋肉を効率よく使うためには、サドルの位置が重要になります。サドルの位置が低いと、骨盤が後傾し猫背になって良い姿勢で自転車をこぐことができません。
また、サドルが低いとこぐ力を入れるときに、太腿の前側の筋肉が優位になるため、バランスよく筋肉を使うことができなくなってしまうでしょう。
ダイエット効果をアップし、姿勢を改善させるには、サドルの位置は高めに設定するのがオススメです。サドルの位置を5cm上げるだけで、ダイエット効果はアップできますので、安全に停車できるサドルの位置を探りつつ、より効率の良い高さを調整するようにしましょう。
ペダルの位置について
自転車ダイエットでは、自転車をこぎ続けますが、意外と重要なのがペダルを押す足の位置です。ダイエット効果をアップさせるなら、踵や足裏の真ん中でペダルを押すのではなく、つま先を使用するようにしましょう。
ペダルを踏み込む足の位置をつま先にすることで、ふくらはぎの筋肉を使うことができます。つま先の中でも、親指の付け根をペダルの中央に当てるのが理想的でしょう。
ペダルをこぐ時は親指に力を入れ、ペダルが回転したら力を緩めます。強弱をつけることで、ふくらはぎの筋肉にメリハリがつき、キュッと引き締まった脚になっていくことでしょう。
ペダルの足は固定しよう
自転車ダイエットでは、長時間自転車をこぐため、関節を痛めないようにすることが大切です。ペダルを踏む足が不安定だと、余計な力が足首にかかりやすくなるため、関節を痛めてしまう可能性があります。
関節の負担を軽減させるためにも、ペダルにつけた足は固定するようにすると良いでしょう。また、できるだけ足首と使わず固定してペダルを踏み込むようにすると、より安全に自転車をこぐことができます。
少しの力も継続されると蓄積されるため、細かなケアをして怪我をしたり傷めたりしないように気をつけましょう。
走るスピードについて
自転車ダイエットの場合、長時間自転車をこぎますが、スピードはどれくらいが適しているのでしょうか。
目安としては、息が切れない状態がちょうど良いでしょう。自転車を走らせながら、会話ができる状態が望ましいと言えます。
息が切れるほど激しく自転車をこぎ続けてしまうと、有酸素運動ではなく無酸素運動に切り替わってしまうため、脂肪燃焼効果が下がってしまうので、無理をしすぎないようにしましょう。
有酸素運動の効率を上げるには
自転車を使った運動は、基本的に有酸素運動です。有酸素運動の場合、20分以上続けて運動しなければ脂肪燃焼効果は得られません。しかし、それよりも早く脂肪燃焼をスタートさせる裏技がありますので、ご紹介しておきましょう。
有酸素運動の効率を上げるには、無酸素運動を事前に取り入れておくのがオススメです。無酸素運動を有酸素運動の前に行っておくことで、筋肉のスイッチが入り脂肪燃焼しやすい条件がそろうようになるからです。
無酸素運動について
有酸素運動による脂肪燃焼効果をアップするためには、無酸素運動を事前に取り入れておくのがオススメです。
無酸素運動は、簡単に言えば息が切れてしまうような激しい運動のことを言います。ハードな筋力トレーニングを行ったり、短距離を全力疾走したりすることで、無酸素運動を行うことができるでしょう。
自転車も、使い方によっては無酸素運動にすることもできますし、有酸素運動にすることもできます。自転車ダイエットをスタートしたときは、坂道のきつい道をあえて選び、全力でこいでスピードアップし、無酸素運動を行っていきましょう。
その後、息を整えながら走るスピードを落とし有酸素運動に切り替えていくことで、脂肪燃焼効果がアップしていきます。最初に息が切れるようなハードな運動をすると後が疲れそうですが、脂肪燃焼の効率を考えて、計画的に行うようにしましょう。
自転車をこぐ時間について
自転車ダイエットでは、一定時間自転車をこぎ続ける必要があります。脂肪燃焼のことを考えると、20分以上運動を続ける必要がありますから、最低でも30分は自転車をこぎ続ける必要があります。
ダイエット効果を期待するなら、1日のうち1時間~2時間近く自転車をこぎ続ける必要があるでしょう。しかし、目的もなくただ自転車をこいでいても楽しくありませんし飽きてしまいます。そこで、自転車の目的地を決めるようにしましょう。
通勤ルートを自転車にチェンジ
自転車ダイエットでは、自転車で長い距離を一定時間走り続ける必要があります。ただ何となく走っていても楽しくありませんし、飽きてしまいやすいので、目的地を決めるようにしましょう。
例えば、毎日電車で通っている会社へのルートを、自転車のルートに置き換えてみてはいかがでしょうか。目的地が明確で、到着時間も決まっているため、気持ちを集中させて自転車をこぐことができます。
また、買い物に使う場合もルートを決めて、自転車にできるだけ長く乗れるようにしましょう。休日には、レジャーも兼ねて川沿いや山、海にツーリングに出かけることで、自転車をこぐことが趣味へと変わっていきます。
最初はダイエットとして行っていた自転車運動も、趣味になれば無理なく続けることができるようになるでしょう。
自転車での消費カロリーはどれぐらい?
自転車ダイエットでは、自転車をこぎ続けていきますが、一体どれくらいの消費カロリーがあるのでしょうか。
体重や自転車をこぐスピードによって異なりますが、体重が50kg、時速20kmくらいのスピードで60分走る場合、約420kcalを消費することができます。
420kcalとなると、「ご飯にお味噌汁、漬物にハムエッグ」や「トーストとバター、サラダに牛乳」などの朝ごはん程度のカロリーを消費できるということになります。
1食分の食事をガマンしたことと同じになるため、継続することで多くの脂肪を燃焼させダイエットしていくことができるでしょう。
自転車ダイエットのメリット
自転車の運動は続けやすく痩せる
自転車ダイエットでは、自転車をこぎ続けて消費カロリーをアップさせていきます。自転車以外にも、有酸素運動としてジョギングやウォーキングなどがありますが、長時間続けるとなると身体の負担やストレスは大きくなります。
自転車なら、目的地を決めやすいですし、毎日の交通手段としても利用できます。また、身体の関節にも負担がかかりにくいため、運動により怪我をする心配も少ないでしょう。このことからも、ダイエットに効率の良い有酸素運動は、自転車だと言えることができます。
膝に優しい自転車の魅力
運動系のダイエットを行うと、傷めてしまったり違和感が出やすかったりするのが膝です。ウォーキングやジョギングの場合、膝に体重の圧力が直にかかってしまうため、運動を継続することで負担が大きくなります。
しかし、自転車の場合、サドルに座って足の筋力を使ってこぐため、膝への負担が大幅に軽減されます。そのため、傷めてしまったり違和感が生じたりすることなく、運動を続けることができるのです。
有酸素運動を取り入れたダイエットは、続けなければ効果は表れてきませんから、安全に長続きする自転車が最適だと言えるでしょう。
交通費の節約に
自転車ダイエットをスタートすると、移動手段は自転車が中心となるため、必然的に交通費が浮いてきます。今まであまり気にしていなかった交通費でも、積もり積もると結構な額になっていることに気づかされるでしょう。
自転車ダイエットで浮いた交通費は、是非自己投資に充てるようにしてください。浮いた交通費を積み立てて、雨の日でも自宅でできるエアロバイクを購入したり、来てみたかったお洋服を手に入れたりするのも良いでしょう。
自分に自己投資することで、表面的な体型だけでなく気持ちも豊かになり、ますます魅力的に成長して行くことができるでしょう。
自転車ダイエットの注意点
自転車ダイエットは、目的地を決めておけば楽しく続けることができます。しかし、いくつかの注意点があるので、ご紹介しておきましょう。
まず、自転車を使用する場合は、道路交通法に従って走行するようにしてください。車道を逆走したり、かなりのスピードで歩道を走り抜けたりするのはルール違反になります。
最近は、自転車のルール規制が厳しくなっているので、もう一度自転車のルールをおさらいし、安全に走行できるようにしましょう。
紫外線対策は万全に
自転車ダイエットでは、30分から2時間ほど自転車をこぎ続けることになります。エアロバイクを使う場合、室内なので紫外線を気にする必要はありませんが、交通手段として自転車を使用する場合、しっかりと紫外線対策をしておくことが大切です。
日焼け止めクリームを塗ることはもちろん、帽子やサンバイザーなどを利用し肌に必要以上に紫外線が当たらないようにしましょう。
脚が太くなる心配について
自転車ダイエットをして、自転車をこぎ続けていると太腿が太くなってしまうのではないかと心配する方がいらっしゃいます。それは、競輪選手などの太腿が女性のウエスト並に太いことから、そうイメージしやすくなってしまうのでしょう。
確かに、自転車をこぐときは、太腿の筋肉を使います。しかし、競輪選手並みに太くなるためには、かなりハードなトレーニングを積み重ね、筋力トレーニングもプラスしていく必要があります。
単に自転車に乗っているだけなら、脚は太くなるどころか細くなっていくでしょう。ダイエットでは、下半身は痩せにくいと言われていますが、自転車なら効率よくスリムな脚に近づけていくことができるのです。
こまめに水分補給を
自転車ダイエットでは、長い時間自転車をこぎ続けるため、汗を大量にかいてしまうことがあります。脱水症状を防ぐためにも、こまめに水分を摂るようにしましょう。
自転車に飲み物ホルダーをつけておけば、カバンやリュックを探る手間が省けるのでオススメです。暑い日や長距離を走る場合は、スポーツドリンクなどで適切に水分を補給するようにしましょう。
まとめ
自転車ダイエットについて詳しい情報を幅広くご紹介しました。移動手段として使え、趣味にも発展しやすいことから、挫折しにくい運動系のダイエットだと言えます。
自転車にこだわったり、行きたいスポットを発見したりしながら、自分らしく自転車ライフを楽しめるようにしましょう。自転車をこぐことが生活の一部になることで、ダイエットは無理なく継続されていきます。
ダイエットという意識がなくなることで、ストレスを感じることなく自然と痩せやすい体質を手に入れることができるので、自転車と楽しむことを大切に、ダイエットをスタートさせてください。