
女性は、身体にいいもの美容にいいものに敏感です。身体にいいものと言えば、「お酢」を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。特に「黒酢」に注目が集まっています。
黒酢には、美容効果や健康効果だけでなくダイエット効果もあることで関心が寄せられるようになりました。ただ、黒酢を飲むダイエットにはいくつかの注意点を心得ておくことが必要です。
場合によっては、ダイエットどころか太ってしまうこともあるので、黒酢ダイエットのやり方は正しく学んでから実行するようにしましょう。そこで、黒酢ダイエットのやり方や、黒酢の魅力、効能など幅広い情報をご紹介していきたいと思います。
黒酢ダイエットとは
黒酢ダイエットとは、黒酢を飲むことでダイエット効果を促す方法です。黒酢の良いところを引き出し、それを活用してダイエットすることができるため、無理なく続けることができます。
ただ、黒酢ダイエットは、やり方を間違えると太ってしまったり胃を傷めてしまったりする可能性もあります。正しく行うためにも、黒酢ダイエットのやり方についてご説明していきましょう。
黒酢ダイエットのやり方について
黒酢ダイエットは、シンプルに黒酢を飲むだけでOKです。ただ、1日に摂取する量やタイミングが重要になります。黒酢は1日に15ml~30mlの量を摂取するようにしましょう。
一度に大量の黒酢を飲んでしまうと、胃腸に負担がかかってしまいますので、1回につき10mlずつの小分けにするのがオススメです。そして重要なのが、黒酢を飲むタイミングです。
黒酢は、必ず「食中」か「食後」に飲むようにしましょう。食前など胃が空っぽの状態のときに黒酢を飲んでしまうと、刺激が強すぎて胃に負担がかかってしまうので、必ず固形物が胃に入っている時に飲むようにしてください。
原液で飲むのはNG
黒酢ダイエットでは、黒酢を食中か食後に飲んでいきますが、黒酢をそのまま原液で飲まないようにしましょう。黒酢の刺激は非常に強いため、原液のまま飲んでしまうと胃にかなりの負担を強いることになります。
黒酢は、お水やジュース、牛乳や豆乳などで割って飲むようにしてください。黒酢ダイエットの効果を高めるなら、カロリーの低いお水がオススメですが、酸味が苦手な方は牛乳や豆乳などでマイルドにすると飲みやすくなるでしょう。
料理に黒酢をプラスする
黒酢ダイエットでは、黒酢を料理にプラスするのもオススメしています。炒めものに黒酢を加えることで、薄味でも美味しく食べることができるので、余分な塩分を抑えることができます。
また、料理にプラスすることで黒酢の酸味をまろやかにすることもできるので、ドリンクとして飲みづらい方にも取り入れやすいでしょう。
少し温めて黒酢効果をアップ
黒酢ダイエットで黒酢を飲むときは、少し温めると効果がアップします。お水ではなく、少しあったかいぬるま湯で黒酢を割ることで、体内に吸収されやすくなるでしょう。
また、内臓を温めてくれるのでダイエット効果も促進することができます。ただ、熱いお湯で黒酢を割ってしまうと、成分が失われてしまう可能性があるので、温めすぎないように注意してください。
運動や入浴の後に黒酢
黒酢ダイエットでは、身体が温まっているときに黒酢を飲むのもオススメしています。体温が上がっている状態の時に黒酢を飲むことで吸収しやすくなり、新陳代謝をアップさせやすくなるからです。
特に入浴後に黒酢を飲むと、気分もサッパリするのでオススメです。ただし、胃が空腹のときは負担になりますので注意しましょう。
黒酢とお酢の違いについて
黒酢ダイエットでは、黒酢を食中か食後に飲むことでダイエット効果を得ていきますが、普通のお酢と黒酢にはどのような違いがあるのでしょうか。
普段の調理で使う一般的なお酢は、穀物酢と呼ばれるものがほとんどで、原料は、麦やトウモロコシ、米などからできています。メーカーにより原料は異なりますが、黒酢は玄米や大麦で作ることがほとんどです。普通の米酢と黒酢が異なるのは、発酵と熟成にかかる時間に違いがあります。
普通のお酢の発酵期間は約3ヶ月なのに対し、黒酢の発酵期間は、1年以上~3年と非常に長く行われています。
長く発酵期間があると熟成が進むため、アミノ酸、クエン酸、酢酸、ミネラル、ビタミンなどさまざまな成分が増えていくため、黒酢の方がより成分が優れていると言えるでしょう。
黒酢の成分、効果について
黒酢には、普通のお酢に比べてたくさんの成分が含まれています。普通の米酢と比べると、黒酢には約6倍以上アミノ酸があり、他のお酢と比べてもアミノ酸の量はダントツです。
その他にも、酢酸やビタミン、ミネラルもたっぷり含まれています。黒酢にダイエット効果があるのは、この成分に秘密があるので、詳しくご紹介しておきましょう。
アミノ酸について
黒酢には普通のお酢に比べてアミノ酸の量が豊富に含まれています。黒酢が黒いのは、アミノ酸が豊富なことの証なのです。
アミノ酸は、人が健康に生きていく上で必要不可欠な栄養成分のひとつですが、体内で作り出すことができないため、外から摂取する必要があります。
身体に必要なアミノ酸は、「必須アミノ酸」と呼ばれ9種類ありますが、黒酢には8種類もの必須アミノ酸が含まれているのです。
黒酢に含まれる必須アミノ酸
黒酢には、健康に生きていくうえで欠かせない必須アミノ酸が豊富に含まれています。
必須アミノ酸は、バリン、ロイシン、イソロイシン、スレオニン、メチオニン、ヒスチジン、フェニルアラニン、トリプトファン、リジンの9種類のことです。黒酢には、スレオニンを除く8種類が含まれています。
アミノ酸の働きについて
黒酢には必須アミノ酸を始めたくさんのアミノ酸が含まれています。では、具体的にアミノ酸はどのようなダイエット効果を引き出してくれるのでしょうか。
アミノ酸は体内に入ると、脂肪の分解を促進させて燃焼しやすくする効果があります。特に、アラニン、アスパラギン酸などのアミノ酸が、脂肪燃焼サイクルのスピードを早めてくれるでしょう。
アミノ酸を摂取することで、脂肪を分解してくれる酵素「リパーゼ」の働きが活性化します。このリパーゼは、内臓脂肪だけでなく皮下脂肪も分解してくれるため、身体全体の脂肪を減らすことができるでしょう。
脂肪は、分解されなければ燃焼することはできないため、黒酢を飲んで脂肪を燃焼させやすい状態にすることが大切です。また、アミノ酸には脂肪の合成を抑える作用もあるため、ダイエットを強力にサポートしてくれるでしょう。
代謝をアップさせる効果
黒酢に含まれているバリン、ロイシン、イソロイシン、グルタミンは、筋肉に欠かせない成分です。また、アルギニン、グルタミン、オルチニンには筋肉の発達をサポートする働きがあります。
黒酢の成分により筋肉の発達が促されると、代謝がアップされて痩せやすい体質へと変化しやすくなります。なぜなら、筋肉が発達して稼働率が上がることで、たくさんのエネルギーが生み出されるからです。
筋肉が動くと、血管が刺激されて体温も上昇するため、ますます代謝が上がり脂肪を燃やしやすくしてくれるでしょう。
酢酸の効果について
黒酢には、酢酸という成分も含まれています。酢酸は、体内に吸収されるとクエン酸に変わり、血中のコレステロールの合成を抑えたり、内臓脂肪を減らしたりする作用があります。
また、疲労回復にも役立つため、疲れにくくなるメリットもあるでしょう。黒酢にはクエン酸を始め、リンゴ酸、コハク酸、乳酸、グリコン酸、酒石酸など約16種類の有機酸が含まれています。
これらの有機酸は、腸内環境を整えたり、カルシウムの吸収を助けたりする作用があるため、ダイエット効果だけでなく健康効果も促進してくれるでしょう。
黒酢のサプリメント効果
黒酢には、ビタミンやミネラルも豊富に含まれています。中でもビタミンB群が多く、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンB12などがあります。
また、葉酸やナイアシンなどのビタミン類も豊富です。ミネラルは、カルシウム、カリウム、マグネシウム、鉄分、リンなどが含まれています。
黒酢にはたくさんの栄養が凝縮しているので、不足しやすい栄養をサプリメントのように補ってくれるでしょう。
黒酢ダイエットの注意点
黒酢ダイエットは、食中か食後に黒酢を飲むだけのシンプルなダイエット方法です。しかし、いくつかの注意点があるのでご紹介しておきましょう。
まず、ダイエットのやり方でもご紹介しましたが、原液で飲んだり空腹時に飲んだりすると胃に負担がかかるのでやらないようにしましょう。
そして、黒酢には強い酸が含まれているため、時間をかけてゆっくり飲むと歯を傷めてしまう可能性があります。黒酢を飲むときは、グイッと一気に飲み干すようにしましょう。
また、飲むときは口いっぱいに含むのではなく、ストローなどで直接喉に流し込むようにするようにしてください。黒酢を飲んだ後は、必ず口をゆすぐようにすることで、酸の影響を最小限にすることができるでしょう。
食欲アップに注意
黒酢ダイエットは、基本的に食中か食後に黒酢を飲みますが、食事の前半で黒酢を飲んでしまうと食欲をアップさせてしまうことがあります。
そのため、食中に黒酢を飲む場合は、食事の後半に飲むようにしましょう。確実にダイエット効果だけを狙うなら、食後に黒酢を飲むのが安心です。
まとめ
黒酢ダイエットについて詳しくご紹介しました。黒酢にはたくさんの成分が含まれているので、ダイエットだけでなく健康促進や美容効果にも役立てることができます。
ただ、黒酢は刺激が強いので飲み方やタイミングには十分に注意するようにしましょう。飲み方を工夫したり、料理にプラスしたりしながら、黒酢を上手に取り入れて楽しくダイエットを続けていってください。