
ピリリと辛味がきいて、食べると身体がポカポカしてくる生姜は、健康に良いというイメージがありますよね。生姜にはさまざまな作用がありますが、健康だけでなくダイエットにも役立つ作用を持っています。
生姜の作用を知り、最大限に活用することで、ダイエット効果をより引き出すことができるでしょう。そこで、生姜に関する知識や生姜を使ったダイエットのやり方、注意点など、詳しい情報を幅広くご紹介していきたいと思います。
生姜ダイエットとは?
生姜ダイエットとは、生姜を毎日の食生活に取り入れることで、ダイエット効果を引き出していく方法です。生姜だけの単品ダイエットではなく、さまざまな食べ物や飲み物と組み合わせできるため、無理なく続けられるのが大きな特長と言えるでしょう。
また、生姜はスーパーで年中出回っているため手に入りやすく、すぐにダイエットをスタートできるのも魅力のひとつです。
生姜ダイエットのやり方について
生姜ダイエットのやり方は、とてもシンプルです。毎日、飲み物や食べ物に生姜を加えるだけでダイエット効果を引き出すことができます。ただ、非常に重要なポイントがあります。
それは、「加熱したり乾燥をさせたりした生姜を使う」ということです。生の生姜と加熱や乾燥をさせた生姜では、ダイエット効果が大きく違ってくるので、必ず加熱や乾燥をさせた生姜を使うようにしましょう。
なぜ生姜は加熱したり乾燥させたりするのか
生姜ダイエットでは、加熱したり乾燥させたりした生姜を使いますが、なぜ生の生姜ではダメなのでしょうか。生姜には「ショウガオール」という成分と、「ジンゲロール」という成分が含まれています。
ダイエット効果があるのはショウガオールですが、生の生姜にはジンゲロールが多く含まれているのです。しかし、ジンゲロールは加熱や乾燥をさせるとショウガオールに変化することができます。
そのため、生の生姜ではなく加熱したり乾燥をさせたりした生姜を使うことがダイエットのためには大切になるのです。
生姜の摂取量について
生姜ダイエットでは、加熱した生姜をさまざまな飲み物や食べ物に加えますが、具体的にどれくらいの量をとるべきなのでしょうか。
だいたいの目安としては、1日10gくらいがちょうど良いでしょう。すりおろした生姜なら、小さじ1杯~2杯くらいの量になります。チューブタイプの生姜なら、6cmくらいになるでしょう。
乾燥生姜を使う場合は、水分が抜けて凝縮されるので、もう少し少なめでもダイエット効果が得られます。スライスした乾燥生姜なら、2枚~3枚で充分でしょう。
乾燥生姜の作り方について
生姜ダイエットでは、加熱したり乾燥をさせたりした生姜を使います。加熱の場合、スープに入れたりフライパンで加熱したりとイメージがわきやすいですが、乾燥させた生姜はどのように作ればよいのでしょうか。
乾燥生姜の作り方は、大きく分けて2種類あります。乾燥時間が短く済むのは、蒸してから乾燥させる方法です。生姜を良く洗って汚れや傷んでいる部分を取り除き、皮ごと薄くスライスします。皮には香りや成分がギュッと詰まっているので、かならず皮ごとスライスするようにしましょう。
スライスした生姜を、蒸し器やせいろを使って30分ほど蒸し、ショウガオールの量をアップさせていきます。蒸しあがった生姜はザルなどにあげて粗熱を取り、天日干しで乾燥させます。カラカラに乾いたら乾燥生姜の完成です。夏場なら、1日で充分カラカラに乾きますし、冬場だと乾燥に時間がかかりますが、長くても3日~4日ほど干せば十分カラカラになるでしょう。
蒸すことができない場合は、太陽がしっかり出ている日に薄くスライスした生姜を天日干しにしてカラカラにし、仕上げに弱火のフライパンで水分を飛ばすようにすると良いでしょう。
粉末生姜で使いやすく
生姜ダイエットで使用する乾燥生姜は、手作りすることができるのでまとめて作っておくと便利です。乾燥生姜は、スライスしたままでも使用できますが、粉末状にしておくとさらに使いやすくなるのでご紹介しておきましょう。
作り方はとても簡単で、乾燥させた生姜を、すり鉢やフードプロセッサーで細かく粉砕するだけです。保存期間中に少し湿気が含まれている場合は、細かく粉砕しにくくなるので、もう一度天日干ししたりフライパンで軽く炒ったりして、水分を飛ばしておくようにすると良いでしょう。
乾燥生姜を粉末生姜の状態にしておけば、料理や飲み物にさっと生姜をプラスしやすくなります。とても簡単で手軽に生姜を摂取できるので、ダイエットも続けやすくなるでしょう。
市販品を活用しよう
生姜ダイエットでは、加熱したり乾燥させたりした生姜を使いますが、自分で作るのは面倒だという方もいらっしゃるでしょう。そんな時は、生姜が含まれている市販品を活用するのがオススメです。
チューブタイプのすりおろした生姜もあれば、生姜入りの紅茶や、生姜入りのスープもあります。また、乾燥させて粉末状にした生姜も売られていますので、手作りが面倒でさまざまな料理や飲み物に加えたい方にはピッタリです。
ただ、チューブタイプのすりおろした生姜の場合、長期保存するために添加物や調味がされていることもあるため、純粋に生姜だけを摂取することにはなりません。ダイエットや健康のためには、手間がかかっても自分で生姜をすりおろした方がオススメと言えるでしょう。
生姜を食べる回数について
生姜ダイエットでは、加熱したり乾燥させたりした生姜を使いますが、どれくらいの頻度で摂取するのが効果的なのでしょうか。生姜に含まれるショウガオールの作用は、少し短めなので3時間ごとに生姜を摂取するようにすると、効果をキープしやすくなるでしょう。
3時間ごとに生姜を摂取することで、身体がポカポカと温められた状態が長続きしやすいため、ダイエット効果も持続しやすくなります。
朝食、昼食、夕食と3回の食事に生姜をプラスして、食事の合間には飲み物に生姜をプラスして摂取すると、効率よく生姜を摂取することができるでしょう。
温かい料理や飲み物がオススメ
生姜ダイエットでは、加熱したり乾燥させたりした生姜を使いますが、料理や飲み物に加えるときは温かいものが良いでしょう。熱々の野菜炒めや、温かいスープ、ホットの紅茶や、ホットのレモネードなどに加えることで、代謝がよりアップしやすくなるからです。
温かい料理や飲み物は、それだけで身体を温めてくれますが、生姜の作用がプラスされることでより早く体温が上昇しやすくなります。
体温が早く上昇すれば、その分代謝が促進されて余分な脂肪が燃焼されるのも早まるため、できるだけ温かい料理や飲み物に生姜をプラスするようにしましょう。
生姜ダイエットの嬉しい効果について
生姜ダイエットをスタートすると、身体にさまざまな嬉しい効果が現れてきます。まず、トイレの回数が増えて便秘も解消しやすくなるでしょう。これは、生姜が身体を温めて血行を促進してくれるため、身体の中に溜まった老廃物を身体の外に出そうとする力が働くようになるからです。
血行が促進されることから、肌のターンオーバーも正常化して、みずみずしいハリのある肌をキープしやすくなるでしょう。さらに、血行が促進されることから余分な水分も排出しやすくなるため、身体全体のむくみが取れてスッキリとした印象になります。
紅茶に生姜をプラスする場合、紅茶の利尿作用により身体に溜まりやすい水分が排出しやすくなるので、さらにむくみが解決しやすくなるでしょう。
また、寝る2時間前に生姜を摂取することで、身体が温められるためスムーズに睡眠に入りやすくなります。質の良い睡眠は、成長ホルモンの分泌を活発にして新陳代謝を活発にし、ダイエット効果も高めてくれるので、身体が冷えて寝つきが悪い方は、試してみると良いでしょう。
ショウガオールの働きについて
生姜ダイエットでは、加熱したり乾燥をさせたりした生姜を使います。それは、ショウガオールの作用がダイエットには必要だからです。では、具体的にどのような働きをするのでしょうか。
ショウガオールには、血液をサラサラの状態にして血流をスムーズにさせる働きがあります。それにより、身体全体の血液循環が活発になるため、身体のすみずみまで温かくなってきます。
身体が温められると代謝が活発になるため、エネルギー代謝も上がるようになります。すると、身体に蓄積された脂肪が燃焼しやすくなるため、余分な体脂肪を減らすことができるようになるのです。
生姜を食べると身体がポカポカしてくるのは、ショウガオールの作用が働き、ダイエットのスイッチが入った証と言えるでしょう。
ジンゲロールの働きについて
生姜ダイエットでは、加熱したり乾燥をさせたりした生姜を使います。それは、生のショウガに含まれているジンゲロールをショウガオールに変化させて、ダイエット効果を引き出す必要があるからです。
では、そもそもジンゲロールにはどのような働きがあるのでしょうか。生のショウガに含まれるジンゲロールは、殺菌作用があるため食中毒を予防したり免疫力をアップしたりする効果があります。
ただ、ジンゲロールには熱を発散させる作用があるため、体内の熱を身体の外へと放出してしまいます。すると、身体が冷えやすくなり血液循環が滞り代謝も落ちやすくなってしまうでしょう。夏の暑い時期に薬味として生姜が加えられるのは、余分な暑さを放出させて涼しさを得るためのものです。
同じ生姜に含まれる成分ですが、生の生姜に含まれるジンゲロールは、身体を温めるショウガオールとは正反対の作用をするため、ダイエット効果を高めるには、必ず加熱したり乾燥させたりするようにしましょう。
生姜ダイエットの注意点
たくさん摂ろう!は要注意
生姜ダイエットでは、食事や飲み物などに生姜をプラスすることでダイエット効果を引き出していきます。生姜を飲むと身体がポカポカし、3時間おきに摂取すればダイエット効果が持続しやすいため、生姜をたくさん摂るようにすれば、ダイエット効果もさらに高まるだろうと考える方もいらっしゃるでしょう。
しかし、たくさん生姜を摂取しすぎてしまうと、ダイエット効果が高まるどころか身体に負担がかかってしまうようになります。生姜の摂り過ぎはどんな事態を招くのか、具体的にご紹介しておきましょう。
摂り過ぎによる影響について
生姜ダイエットの効果を上げようと、生姜の摂取量を増やしてしまうと身体にさまざまな影響が出るようになります。
まず、生姜をたくさん摂取しすぎることにより、辛味成分が刺激になって胃腸に負担がかかり、腹痛や下痢症状を引き起こしてしまうことがあるでしょう。胃が弱い人は、胃痛がひどくまっすぐ立っていられなくなることもあるので注意が必要です。
また、汗をかきやすい方は生姜を摂取しすぎることにより汗が過剰に分泌されて、脱水症状を起こしたり汗が冷えて風邪を引きやすくなったりすることもあります。
さらに、身体が弱っているときに生姜を摂取しすぎると、舌がピリピリしたり口の周りの皮膚が荒れてしまったりすることもあるでしょう。もちろん、体調不良で身体がだるい時や、熱がある時も生姜の過剰摂取は大きな負担となりますので控えるようにしてください。
1日に数回に分けて生姜を摂取する場合も、トータルで1日10g以内にするようにしましょう。乾燥させた生姜なら、1g~2gで充分です。それでも胃腸や体調に不調がある場合は、量を減らすようにして過剰摂取に繋がらないように気をつけましょう。
まとめ
生姜ダイエットについて詳しくご紹介しました。生姜ダイエットは、生姜を食事や飲み物にプラスするだけのシンプルな方法ですが、加熱したり乾燥させたりした生姜を使うことがとても大切です。乾燥させた生姜なら、保存がきいてどこにでも持ち運びしやすいですし、粉末タイプの生姜なら手軽に生姜を取り入れやすいでしょう。
さまざまな料理や飲み物にプラスすることで、身体がポカポカ温まり自律神経も安定するため、気持ちがリラックスしやすくなります。
ダイエット中はイライラすると暴飲暴食に繋がりやすいですが、身体がしっかり温まってリラックスできることで、ダイエットのジャマをする心配もなくなるでしょう。生姜ダイエットなら、いつでも思い立った時にスタートすることができるので、是非今日からトライしてみてくださいね。