
必要な栄養素を摂取できないダイエットでは、長続きしませんし健康に影響が出ることもあります。ヒトの身体には、三大栄養素と言われる糖質、脂質、タンパク質が必要不可欠です。
特に、ダイエットを行うとタンパク質が不足しやすくなります。タンパク質が不足すると、さまざまな影響が身体に出ますし太ってしまうこともあります。
実は、タンパク質はしっかり摂取しておくことで、ダイエットに繋げることもできます。そこで、タンパク質ダイエットについて詳しい情報を幅広くご紹介していきましょう。
タンパク質ダイエットとは
タンパク質ダイエットとは、タンパク質をしっかり摂ることでダイエットに繋げる方法です。
ダイエットを行うと、カロリーが高いとタンパク質を抜いてしまうことが多いですが、タンパク質は身体にとって必要不可欠な栄養素のひとつなので、不足するとかえってダイエットをジャマしてしまうことがあります。
タンパク質をしっかり摂ることは、ダイエットの近道でもあるので、詳しくご説明していきましょう。
タンパク質の働きについて
三大栄養素のひとつでもあるタンパク質は、身体でどのような働きを行っているのでしょうか。ヒトの身体は、約20%がタンパク質からできています。
髪、爪、皮膚、臓器、筋肉など、細胞を作る材料となったり、食べ物を消化するための酵素を作る材料になったりします。
さらに、タンパク質はホルモンや神経を伝達するための物質の原料となったり、血液を正常化させたり免疫力を高めたりします。つまり、タンパク質は生命を維持するために必要不可欠な栄養だと言えます。
タンパク質の不足が招くもの
タンパク質は、身体にとって必要不可欠な栄養素のひとつです。では、タンパク質が不足することにより身体にどのような影響が出てくるのでしょうか。
タンパク質不足は太りやすくなる
まず、タンパク質が不足することにより太りやすくなってしまいます。その理由として、食欲が増えるということが挙げられます。
身体が必要としているタンパク質の量が不足していると、代わりに脂質や糖質をたっぷり摂ろうとして結果的にカロリーオーバーとなり、太ってしまうのです。身体が必要としているタンパク質を早く満たすことができれば、必要以上に食べ続けることもなくなるでしょう。
タンパク質=太るは間違い
タンパク質が不足すると、身体にさまざまな影響が出てしまいます。頭ではわかっていても、慢性的にタンパク質不足になってしまうのは、タンパク質=太るというイメージが定着してしまっているからです。
タンパク質というと、お肉をイメージする方が圧倒的に多く、お肉は高カロリーなことから敬遠する方がほとんどです。そのため、必要なタンパク質を充分に摂取せず、カロリーばかり気にするダイエットを行ってしまいます。
しかし、タンパク質が不足するとかえって太りやすくなってしまうため、根本的にはダイエットのジャマをしていることになります。タンパク質をきちんと見直すことで、正しくダイエットしていけるようにしましょう。
タンパク質不足は筋肉量が落ちる
タンパク質が不足することで、筋肉量が落ちるようになります。筋肉はタンパク質を原料としているため、不足することで筋肉が痩せて行ってしまうのです。
また、タンパク質が不足することで筋肉が分解され、身体に必要なタンパク質を補おうとすることでも、筋肉量は失われてしまいます。エネルギーを使い脂肪を燃焼し、血流を促進させて体温を保つためには、筋肉の働きが必要不可欠です。
しかし、タンパク質不足により筋肉量が落ちると、その働きも弱まるため、身体の代謝が落ちて脂肪燃焼効率も下がってしまうようになります。その結果、食べたエネルギーが消費されず脂肪として蓄積され太りやすくなってしまうのです。
不足はホルモンバランスが崩れる
タンパク質が不足するのは、女性にとってもあまりいいことではありません。タンパク質が不足することにより、女性ホルモンのバランスが崩れ、生理不順となったり、生理痛が悪化したりすることがあるからです。
女性ホルモンのバランスが崩れると、精神面も不安定になりやすく、肌トラブルも増えてしまいやすくなります。女性にとっては何もいいことはないので、タンパク質が不足しないよう注意するようにしましょう。
不足はストレスが溜まりやすくなる
タンパク質が不足すると、脳にも影響が出てきます。脳の機能を正常に保つためには、神経伝達物質や、ストレスに対抗するホルモンが必要です。
神経伝達物質や、ストレスに対抗するホルモンは、タンパク質から作られているため、不足するとイライラしやすくなったり、気持ちが落ち込みやすくなったりします。最悪の場合、うつ病に関係してくることもあるので、注意が必要です。
ストレスが溜まりやすくなると、暴飲暴食にも繋がり太りやすくなってしまうため、タンパク質をしっかり補って心も整えておくようにしましょう。
タンパク質の種類や効果
タンパク質ダイエットでは、タンパク質を積極的に摂っていきますが、タンパク質にはどのような種類があるのでしょうか。
タンパク質=お肉とイメージする方も多いでしょうが、タンパク質は大きく分けると動物性と植物性に分類することができます。動物性のタンパク質は、お肉、お魚、卵、乳製品などに多く含まれており、植物性のタンパク質は、豆類に多く特に大豆はたくさんのタンパク質を含んでいます。
タンパク質の種類を知り、バランスよく取り入れることで、カロリーをコントロールしながら良質なタンパク質を摂取することができるでしょう。
動物性タンパク質について
タンパク質ダイエットでは、タンパク質を積極的に摂っていきます。では、動物性タンパク質には具体的にどのような種類があるのでしょうか。
動物性タンパク質は、牛肉、豚肉、鶏肉などの肉類、マグロ、サンマ、ウナギなどの魚類、鶏卵、ピータン、ウズラなどの卵類、ヨーグルト、チーズ、牛乳などの乳製品などがあります。
動物性タンパク質は、必須アミノ酸がバランスよく含まれていますが、脂質も多く含むためカロリーは高めになりますので、食べすぎには注意が必要です。
ただ、サンマやイワシなどの青魚に含まれている脂質は、脂肪燃焼を助けてくれる作用があるので、他の動物性タンパク質に比べるとヘルシーなタンパク質だと言えるでしょう。
植物性タンパク質について
タンパク質には、動物性と植物性がありますが、植物性のタンパク質には具体的にどのような種類があるのでしょうか。
植物性タンパク質は、豆類に多く含まれますが、特に大豆は豊富なタンパク質が含まれています。納豆、豆腐、豆乳、おから、厚揚げ、薄揚げ、高野豆腐、などを摂ることで、タンパク質を摂取することができるでしょう。
植物性タンパク質は、動物性タンパク質に比べると、必須アミノ酸は少ないですが、脂質が少ないため余分な脂肪を溜め込まずに済みます。
また、植物性のタンパク質は、血液中のコレステロール値を減らして脂肪の蓄積を抑える作用もあるため、ダイエットに向いているタンパク質だと言えるでしょう。
摂りすぎに注意
動物性タンパク質にも、植物性タンパク質にもそれぞれいいところがありますが、ひとつだけ注意点があります。それは、摂りすぎないようにするということです。
タンパク質を目的にすることで、脂質の多い動物性タンパク質を摂りすぎて脂質過多とならないようにしましょう。
また、大豆製品には大豆イソフラボンという成分が含まれており、女性ホルモンに似た働きをします。過剰に摂取してしまうと、女性ホルモンのバランスが崩れてしまう可能性があるので、摂りすぎには十分に注意しましょう。
タンパク質の量について
タンパク質ダイエットでは、タンパク質を積極的に摂取していきますが、摂り過ぎは禁物です。では、どれくらいの量を目安にすると良いのでしょうか。
成人女性が1日に必要としているたんぱく質の量は、約50gとされています。食材によって含まれているタンパク質の量は異なりますので、およその目安をご紹介しておきましょう。
全ての食材を100gで換算すると、豆腐のタンパク質は約5g、納豆は約15g、高野豆腐は約49g、まるごとのイワシは約32g、牛肉の腱は約28g、卵は約12g、鶏のささ身は約23g、鮭約20g、チーズは約25gとなります。
一度にたくさんのタンパク質を摂ろうとすると大変ですが、1日3食食べるとして、1食あたり16~17gのタンパク質を目安にしてください。
調理方法に工夫で痩せる?
タンパク質ダイエットでは、タンパク質を積極的に摂取していきますが、調理方法によりカロリーは大きく異なります。
フライにしたり、炒めたりと油で調理するとカロリーオーバーしやすいので、ヘルシーな調理方法を心掛けるようにしましょう。
そのまま食べられるものは調理なしで食べ、加熱が必要なものは、蒸したり煮たり、網焼きにしたりして余分なカロリーをカットしてください。調理方法に工夫することで、ヘルシーさを保ちつつ良質なタンパク質を摂取することができるでしょう。
プロテインについて
タンパク質と言えば、手軽に摂取できるとしてプロテインも人気です。ただ、プロテインは手軽にタンパク質を摂ることもできますが、摂りすぎる可能性もあるので注意が必要です。
極端に摂りすぎていると、心臓病や動脈硬化を引き起こしたり、肝臓に負担がかかったりするので、1日のタンパク質の摂取量はオーバーしすぎないようにしましょう。
まとめ
タンパク質ダイエットについて詳しくご紹介しました。身体に必要不可欠なタンパク質をしっかり摂ることを意識するだけで、太りにくく痩せやすい身体へと変わっていきます。
ヘルシーに調理し、美味しいタンパク質ダイエットを続けていってくださいね。