低糖質ダイエット知っておきたい効果や方法 注意点など

低糖質ダイエットを行う前に知っておきたいこと

飲み会が続いたり、お正月やお盆でご馳走をいっぱい食べたりすると、身体はどんどんポッチャリしていきます。ダイエットの必要があることは、わかってはいるけれど、美味しいものをガマンできないと、ついダイエットを先延ばししてしまう方も多いのではないでしょうか。

しかし、食べることは楽しみつつ上手にダイエットする方法があります。それが、「低糖質ダイエット」です。

簡単に結果が出しやすく、美味しいものも食べられるということから、多くの支持を集めているダイエットです。そこで、低糖質ダイエットに関する詳しいやり方やポイントをご紹介していきましょう。

低糖質ダイエットとは

低糖質ダイエットとは

低糖質ダイエットとは、糖質をできる限り抑えるダイエット方法です。糖質とは、甘いスイーツや炭水化物などに含まれるもので、摂りすぎると肥満を引き起こす作用があります。

糖質を抑えることで、無理な食事制限をしなくても簡単に痩せることができる画期的なダイエット方法なのです。

糖質について

糖質とは、甘いスイーツや炭水化物などに含まれています。もっと詳しく言うと、でんぷん質を含んでいる食べ物に糖質は多く含まれているのです。

穀物類

でんぷん質を多く含む食べ物として挙げられるのが、お米、小麦、トウモロコシなどの穀物類、ジャガイモ、カボチャなどのイモ類、甘みのある果物や、お酒にも糖質は含まれています。

イモ類

糖質は、エネルギーの源となったり身体を作り上げたりするために必要な、三大栄養素のひとつですので、制限はしても少量は摂取することが大切になります。

糖質が蓄積されるメカニズム

糖質が蓄積されるメカニズム

低糖質ダイエットでは、糖質を含む食べものを控えるようにすることで、ダイエットを進めていきます。では、なぜ糖質を控えると、ダイエットに成功しやすくなるのでしょうか。それは、糖質が蓄積されるメカニズムに秘密があります。

糖質は、口に入って消化されると「ブドウ糖」に変わります。ブドウ糖は、エネルギー源として真っ先に使われるものなので、他の脂質やたんぱく質よりも優先して使用されるのです。しかし、余ったブドウ糖はエネルギー源として蓄積されるために、「グリコーゲン」に変わり、肝臓や筋肉に蓄えられます。

そして、使われなかったグリコーゲンは「中性脂肪」に変わり、肝臓や脂肪細胞で蓄えられるようになっているのです。脂肪細胞には限界がないため、使われずに中性脂肪に変わった糖質をどんどん溜め込むことができます。これが、糖質が脂肪として蓄積されるメカニズムなのです。

全て排除しない理由

全て排除しない理由

糖質は、摂りすぎると中性脂肪に変わり身体に蓄積されて肥満を引き起こすため、制限する必要があります。糖質はどうせ中性脂肪に変わってしまう可能性があるのだから、いっそのこと排除してしまおうと考える方もいらっしゃるのではないでしょうか。

実は、低糖質ダイエットのルールとして、「糖質は制限しても排除はしないこと」が重要になっています。糖質は必要なエネルギー源ですので、全て排除してしまうと身体の機能に支障が起きてしまうからです。

全身の細胞に、酸素を届けられるのは血液に含まれる赤血球ですが、その赤血球を利用するのはブドウ糖しか行うことはできません。

また、脳のエネルギー源はほとんどがブドウ糖から得ているため、糖質を全て排除してしまうと生命の維持に影響が及んでしまうのです。このことから、低糖質ダイエットでは、糖質を制限しても少量は必ず摂取するようにしましょう。

低糖質ダイエットのやり方とは

低糖質ダイエットのやり方について

糖質について理解したところで、具体的な低糖質ダイエットのやり方について、詳しくご紹介していきましょう。

低糖質ダイエットでは、糖質をたくさん含んだ炭水化物や甘いスイーツを極力減らしていきます。食事の内容は、炭水化物の主食、たんぱく質の主菜、野菜や海草類などの副菜から成り立っています。

通常なら、炭水化物を5、たんぱく質を3、野菜や海藻類などが2という割合なりやすいですが、炭水化物を1~2に減らし、たんぱく質を5、野菜や海草類などを3~4に変えていきましょう。

嗜好品は制限しよう

嗜好品は制限しよう

低糖質ダイエットでは、食事内容を見直すだけでなく、食事以外の時に摂る嗜好品も控えていくようにします。甘いスイーツや、美味しいビールなどには、糖質がたっぷり含まれているのでダイエットの弊害となるからです。

おやつに甘いスイーツを食べる習慣のある方で、どうしても我慢できないという方は、アーモンドやクルミなどのナッツ類や、カロリーの低いコンニャクスイーツなど糖質が低めの食べ物に置き換えるようにすると良いでしょう。

アルコールは選び方に注意

アルコールは選び方に注意

低糖質ダイエット中は、アルコールにも気をつけなければなりません。実は、アルコールの種類によって糖質が全く含まれていないものと、たくさん含まれているものがあるのです。

例えば、ウイスキー、ウォッカ、焼酎甲類、ジンには糖質は含まれていません。少量の糖質が含まれている飲み物には、ワイン、紹興酒などがあります。糖質ダイエットで避けるべきアルコール類は、梅酒、日本酒、ビール、発泡酒などです。

特に、ビールや発泡酒には糖質がたっぷり含まれているので、ダイエット中は控えるようにしましょう。ただ、ビールや発泡酒には糖質がたくさん含まれていますが、最近は糖質フリーのものもたくさん出回るようになっています。ダイエットを意識するなら、低糖質のものや糖質フリーのものを選ぶようにしましょう。

たんぱく質の選び方について

たんぱく質の選び方について

低糖質ダイエットでは、たんぱく質の量を増やして糖質で不足した分を補いますが、ダイエットを効率よく進めるなら、たんぱく質の選び方も大切になってきます。

お肉を選ぶときは、赤身のお肉を選ぶようにしましょう。脂身の多いお肉をたくさん食べてしまうと、脂質を多く取りすぎて却って太ってしまうことがあるからです。また、お肉よりもお魚の方が同じたんぱく質でも優れている部分がたくさんあります。

お魚には、DHAやEPAといった良質の脂が含まれており、脂肪になるどころか身体に蓄積された脂肪を分解し、ダイエットをサポートしてくれる役割があるので、お魚をメインに摂るようにすると良いでしょう。

また、豆腐や納豆など大豆製品にも良質のたんぱく質が含まれています。カロリーが低く鉄分もたっぷり含まれているので、こちらも積極的に摂るようにしましょう。

野菜は葉物を中心にしよう

野菜は葉物を中心にしよう

低糖質ダイエットでは、炭水化物の代わりに野菜もたくさん摂るようにしていきます。ただ、ジャガイモやサツマイモなどのイモ類には、糖質がたくさん含まれているので、同じ野菜でも摂取を控えるようにしてください。

野菜を増やすなら、葉物野菜がオススメです。ほうれん草や小松菜、春菊、水菜、レタスやキャベツなども良いでしょう。

葉物野菜は、ビタミンやミネラルをたっぷり含んでいるのに低カロリーなので、ダイエット効果をサポートしてくれます。また、繊維質が豊富なのでたくさん食べることで満腹感を得やすくなるでしょう。

食べる順番について

食べる順番について

低糖質ダイエットでは、食べる順番も大切にしています。普段、食事を摂るときについ主食である炭水化物から食べ始めてしまいますが、これでは糖質が吸収されやすくなってしまいます。

胃が空腹のときは、最初に食べたものが吸収されやすくなるので、炭水化物は最後に食べるようにしましょう。低糖質ダイエットで最初に食べるなら、野菜から食べ始めるのがオススメです。

野菜なら、低カロリーで吸収すべき栄養素がたくさん含まれていますし、食物繊維がたっぷりなので、糖質の吸収を穏やかにしてくれる作用もあります。自宅で食べるときも、外食する時も、最初は野菜から始め、最後は炭水化物で終わるようにしましょう。

低糖質ダイエット注意点など

味付けは薄めに

味付けは薄めに

低糖質ダイエットを効率よく行うなら、料理の味付けはできるだけ薄めにするようにしましょう。味付けが濃いと、どうしても炭水化物を欲してしまうからです。

味の濃いたんぱく質のおかずをひと口食べれば、3口の炭水化物を欲してしまいますから、全体の味付けは薄めにして素材本来の味を楽しめるようにしましょう。

野菜を食べるときも、ドレッシングを大量にかけないようにし、シンプルな塩とレモンで食べると、よりダイエット効果をあげることができます。

食べすぎは太る

食べすぎは太る

低糖質ダイエットを始めると、脂肪になりやすい糖質を制限するため、痩せやすい身体へと変化していきます。しかし、他のものを食べすぎて明らかにカロリーオーバーとなれば、糖質を制限していても太ってしまいます。

脂身の少ないお肉を選んでいても、たんぱく質には必ず脂質が含まれていますから、1回の食事量を大幅に超えないように気をつけましょう。

夜遅い食事について

夜遅い食事について

低糖質ダイエットを行う場合、注意していただきたいのが食事を摂る時間です。特に、夜食べる時間が遅いという方は改める必要があるでしょう。

夜の食事が遅いと、寝るまでの時間が短くなるため、食べたエネルギーがそのまま身体に蓄積されやすくなってしまいます。できれば、就寝時間の3時間前までには遅くとも食事を終えておくようにしましょう。

どうしても夜遅い時間になってしまう方は、プロテインドリンクやスムージー、スープなどカロリーの低いものでお腹を満たすようにしてください。食事のメインをお昼の時間帯にしておけば、夜の食事を抑えてもバランスは崩れにくくなるでしょう。

ダイエットの進み方について

ダイエットの進み方について

低糖質ダイエットでは、糖質をどれくらい制限しているかによってダイエットの進み方は変わってきます。また、今までどれくらい糖質を摂っていたかで、結果の現れ方が異なってくるでしょう。

例えば、1回の食事でごはん1膳を食べていた人が半分に減らすのと、ごはん3膳食べていた人が1膳に減らすのでは大きな違いが出てきます。糖質を摂り過ぎていた人ほど、糖質ダイエットの成果は現れやすくなるでしょう。

また、糖質をかなり制限するほどダイエットは進みやすくなりますが、1日にごはんひとくちなど極端に制限しすぎると、身体に支障が出てしまいますので、注意してください。

1日に取る糖質の量について

1日に取る糖質の量について

低糖質ダイエットでは、糖質を制限していきますが、具体的にどれくらいの量まで抑えればよいのでしょうか。

低糖質ダイエットをスタートしてから2週間くらいまでは、減らすとしても1日にごはん1膳くらいまでにしておきましょう。およそ200g~300gを目安にするのがオススメです。その後は、糖質の量を40gまで制限していくと、ダイエット結果が現れやすくなります。

ただ、糖質の量を一気に減らしすぎたり、必要なエネルギーが不足したりすると、頭痛など脳から異常事態のメッセージが現れてきますので、頭痛が現れたら少し糖質の量を戻すようにしてください。

どうしても食べたい!という時

どうしても食べたい!という時

低糖質ダイエットでは、糖質を制限していくため、炭水化物やイモ類、甘いスイーツなどを制限していきます。しかし、これらが好物の方にとっては辛いダイエットになってしまいますよね。どうしても食べたい!という時は、質を変えてみるようにしましょう。

白米や白い小麦粉は、吸収率が高いため太りやすいですが、玄米や全粒粉、蕎麦などは吸収が緩やかになります。また、噛みごたえのある素材の方がより吸収が穏やかになるので、よく噛んで食べるようにしましょう。

甘いスイーツが食べたい時は、プロテインでできたクッキーを代用したり、カロリーの低く糖質の少ない寒天などを上手に利用したりすると、長続きしやすくなります。

また、平日は低糖質ダイエットを徹底して、週末だけ糖質を開放するなどメリハリをつけると、ダイエットを長続きさせやすくなるでしょう。

まとめ

低糖質ダイエットについてさまざまな情報を詳しくご紹介しました。糖質は身体に必要な栄養のひとつなので、完全に排除すると身体に支障が出てきます。しかし、摂りすぎると肥満を引き起こす原因となるので、適切に制限して減らしていきましょう。

また、夜遅い時間の食事を控えたり、おやつを工夫したり、全体の食事量を摂りすぎないようにすることで、よりダイエット効果は現れやすくなります。

低糖質ダイエットは、長く続けることで結果が現れてきますので、無理をせず楽しみながら続けていってください。