
確実に痩せる!短期間で結果が出る!と話題なのが「糖質制限ダイエット」。炭水化物を食べなければ痩せるらしい、砂糖を我慢するダイエット?などさまざまなイメージを持つ方がいらっしゃいますが、糖質制限ダイエットは、正しく知り行わなければ身体の機能に影響する可能性があります。
間違った情報を鵜呑みにしてしまうと、健康に支障が出てくることがあるので注意が必要です。安全にダイエットを成功させるためにも、糖質制限ダイエットの情報は正しく知り学んでいくことが必要です。そこで、糖質制限ダイエットの具体的な情報や、メリットデメリットなど幅広くご紹介していきましょう。
糖質制限ダイエットとは
糖質制限ダイエットでは、「糖質」というものを「制限」するダイエット方法です。糖質を制限するということを勘違いし、全ての糖質を排除してしまう方がいらっしゃいますが、これは間違いです。
糖質は身体を健康に保つうえで必要不可欠な栄養素ですので、制限はしても排除することは決してしないようにしましょう。
糖質とは
糖質は、身体を健康に保つうえで必要不可欠な栄養素のひとつです。炭水化物(糖質)は三大栄養素のひとつで、その他に脂質とタンパク質があります。脳や中枢神経系が必要とする唯一のエネルギーが糖質で、1分間に約100mgも脳が消費していると言われています。
その他にも身体を動かしたりするエネルギーとしても必要です。だからこそ、糖質を排除すると身体に影響が出てしまいます。しかし糖質をうまく制限し、野菜やたんぱく質を増やすことでダイエット効果を得ることができます。
糖質が高い食材としては、炭水化物、糖類などが挙げられますが、具体的な食材名についても取り上げておきましょう。
炭水化物が糖質に代わる仕組み
糖質がたくさん含まれている食材は、炭水化物がほとんどです。炭水化物を食べると、胃腸で消化されブドウ糖という糖質に分解され体内へと吸収されていきます。
ブドウ糖はグリコーゲンと血糖に分けられ、グリコーゲンは肝臓や筋肉に蓄えられ、血糖は血液中に入ります。血液中の血糖が増えると、血糖値が上昇し、それを抑えるためにインシュリンという物質が分泌されます。
インシュリンは、余った糖質を中性脂肪にかえる働きがあるため、糖質を多く含む炭水化物を食べると太りやすくなるのです。しかし、糖質制限ダイエットすれば糖質を過剰に摂取することがなくなるため、インシュリンの分泌も抑えられ、太りにくい身体になります。
治療から誕生したダイエット方法?
糖質制限ダイエットは、実は治療から誕生していることをご存知でしょうか。糖尿病患者の血糖値を急上昇させないための食事療法として、糖質制限は行われていたのです。
糖質制限することで、インシュリンの分泌を抑え、新たな脂肪を蓄えることがなくなり、溜め込んでいた脂肪の消費にも繋がります。そのため、ダイエットをしたい人にも最適な方法だと注目を集めているのです。
糖質が多く含まれる食材
糖質が多く含まれている食材として最も多いのが、白米、パン、麺類、イモ類などの炭水化物です。特に小麦粉でできているパンや麺類は糖質が高く、さまざまな料理に使われるので注意が必要です。
小麦粉は、うどんやパスタなどの麺類だけでなく、唐揚げやコロッケの衣や、お好み焼きの生地、ケーキのスポンジ、クッキーなど幅広く使用されます。しっかり糖質を制限しているつもりでも、意外と小麦粉を摂取している可能性があるので、注意しましょう。
また、野菜だからと油断しやすいのが、ジャガイモやカボチャ、コーンなどに含まれる炭水化物です。主食にお米やパンを食べるときは、副菜にこれらのイモ類を加えないよう気をつけましょう。
野菜やフルーツにも糖質はたっぷり
糖質がたくさん含まれている食材は、炭水化物以外にもあります。ゴボウや玉ねぎなど加熱すると甘味が出る野菜には糖質が含まれていますし、バナナにもたっぷりの糖質が含まれています。
また、大豆以外の豆類も甘味が強く糖質が多いので注意が必要です。さらに、牛乳やヨーグルトに含まれている乳糖は糖質の一種なので取りすぎに注意しましょう。チーズや生クリームは食べても大丈夫ですが、低脂肪乳など加工された牛乳は糖質が高いので注意が必要です。
白から黒へ変えて低糖質に
糖質制限ダイエットを成功させたいなら、制限する糖質の「質」を変えてみてはいかがでしょうか。白米や白いパン、麺類を食べていた人は、玄米や全粒粉のパンに変えていきましょう。精製されて白くなった糖質は、吸収されやすいため血糖値が急上昇しやすくなります。
そのため、インシュリンが分泌されやすくなり太りやすい身体になってしまいます。しかし、主食を玄米や全粒粉などは同じ食材でも血糖値の上昇が緩やかになるため、インシュリンが分泌されにくくなります。
糖質が低いものは「低GI食品」と言われており、表記されていることもあるのでチェックしてみると良いでしょう。
糖質の代わりに食べるもの
糖質制限ダイエットでは、糖質を多く含む食材を抑えていきますが、主食が足りなくなるため空腹感が強くなります。そんな時は、糖質を含まない食事をプラスしていきましょう。
海藻類、キノコ類はカロリーが低くダイエットにも効果的ですが、糖質制限ダイエットは糖質のみを制限するので、カロリー制限まで細かく気にする必要はありません。
もちろん極端な高カロリー食材は肥満の原因となってしまいますが、そうでなければ多少カロリーが高めでも糖質が含まれていないなら、肥満に繋がりにくくなるでしょう。
ただ、不安な場合は1日の総カロリーを目安にしてください。女性なら1日の摂取カロリーは1600kcalが目安で、男性なら1800kcalが目安です。
糖質制限をサポートしてくれるお茶
糖質制限ダイエットを行う時に、糖質制限をサポートしてくれるお茶を取り入れることで、より効率よくダイエットを進めることができます。糖質制限をサポートしてくれるお茶には、サラシア茶、ギムネマ茶、ガルシニア茶、プーアル茶などがあります。
これらのお茶には、コタラヒムやギムネマ、ガルシニアなどの成分が含まれており、糖質の吸収を抑え、血糖値の上昇を抑える働きがあります。これらのお茶をこまめに飲むことで、さらに上手に糖質制限することができるでしょう。
糖質制限ダイエットの取り入れ方
糖質制限ダイエットは、糖質を制限するダイエットですが、それぞれのニーズに合わせて糖質制限の方法を変えることも可能です。短期間で早く結果を出す必要がある人は、糖質を最小限に抑えた方法を実践するようにしましょう。
3食の主食を全てカットし、野菜などから少量の糖質を得てダイエットしていくと、短期間で体重や脂肪を大幅に減少することができます。ただ、長く続けていると糖質不足により身体に支障が出てしまいますし、ダイエットを止めた途端リバウンドしやすいので注意しましょう。
無理なく続けていきたい場合
糖質制限ダイエットを無理なく続けていきたい場合は、朝晩の主食を摂らないようにしましょう。お昼の時間帯は身体も脳も活発に働いているため、糖質をとっても消費されやすくなります。
また、ランチタイムを充実させたい人も多いため、昼に糖質摂取を集中させて朝晩は抜いてバランスを取ることで、無理なく糖質制限ダイエットを続けていくことができるでしょう。
主食がやめられない場合
糖質制限ダイエットをしたいけれど、お米もパンも大好きで我慢できない!という方は、夕食だけ主食を抜いて見てはいかがでしょうか。
朝昼はしっかり主食を食べ、消費が少ない夜は主食を抜くことで糖質が脂肪に代わることを防いでくれます。これなら、大好きな主食も食べられるので、我慢せずにダイエットを続けることができるでしょう。
平日だけダイエットの場合
糖質制限ダイエットをしたいけれど、週末は自分らしく楽しみたい、という方は、平日のみ糖質制限ダイエットを実践してみてはいかがでしょうか。
週末は好きなものを食べるということにすれば、ストレスが溜まることなく続けられます。また、ご褒美が待っているとわかれば、平日の糖質制限も苦ではなくなるでしょう。
ただ、週末に好きなものを食べてもいいですが、夜遅くまで飲食を続けることは避けてください。夜20時以降はできるだけ食べないようにすることで、平日がんばった分を水の泡にしなくて済むでしょう。
糖質制限ダイエット効果 減少する体重
糖質制限ダイエットを行うと、みるみる体重や体脂肪が落ちていきます。面白いように落ちていくので、どんどん糖質を制限し、極端に減らしてしまう方がいらっしゃいますが、そうすると身体の機能に支障が出てしまいますので、全く糖質を食べない期間を長く続けることは避けましょう。
糖質が極端に不足すると、頭がボーっとして集中力がなくなってしまったり、倦怠感が強まり家事をやる気力が無くなってしまったりします。場合によってはうつ状態を引き起こしてしまう可能性もあるため、糖質制限のしすぎには注意するようにしましょう。
糖質制限ダイエットで食欲も下がる
糖質制限ダイエットをしていると、他のダイエットと違い猛烈な食欲が湧いてくることがほとんどありません。これは、糖質を制限することで、血糖値の急上昇が抑えられるからです。
血糖値が急上昇すると、一定時間後に急降下していきます。血糖値が急降下すると、一時的に低血糖状態に陥るため、身体がエネルギーを必要として食欲を増幅させてしまいます。
その結果、暴飲暴食という事態を引き起こしてしまうのです。しかし、糖質を制限し血糖値の急上昇を防止できれば、このような事態が引き起こされることはありません。だから、糖質制限ダイエットは成功しやすいのです。
糖質制限はどれくらいの量を減らす?
糖質制限ダイエットでは、糖質をできるだけ抑えていきます。では、具体的にどれくらいの量が適しているのでしょうか。
今までお茶碗1杯ご飯を食べていた人は、1/3~1/2減らすようにしましょう。パン食の人も、食パン6枚切りを1枚に制限するようにしてください。副菜においても、ジャガイモなどのイモ類や乳製品を組み合わせることがないよう気をつけましょう。
糖質制限での注意
ニオイに注意
糖質制限ダイエットを行い、過剰に糖質を制限しすぎると、体臭や口臭がきつくなることがあります。これは、糖質を控えすぎたことから、体内に蓄積された脂肪がエネルギーへと急激に変わり、ケトン臭というニオイを発生させるからです。
ケトン臭は汗や皮脂、尿や口臭から匂ってきて、ワキガや甘酸っぱいニオイがします。周りの人からいつもと違うニオイがすると指摘されたら、糖質制限が過剰になっている恐れがあるので、少し量を戻すようにしてください。
便秘に注意
糖質制限ダイエットを制限すると、便秘になってしまう方がいらっしゃいます。主食を控えることで、食材に含まれる水分の摂取も控えられてしまうため、水不足に陥り便が硬くなってしまうからです。
糖質制限ダイエットを行う時は、水分をこまめに補給するように気をつけましょう。また、食事に野菜や海草がたっぷり入ったスープを取り入れれば栄養を丸ごと吸収できますし、水分も補えます。
主食を控える分、満腹感が不足しやすいですが、スープを加えればお腹も膨らみ、少量でも満足しやすくなるでしょう。
なかなか体重が落ちない場合
低糖質制限ダイエットを行っているのに、なかなか体重が減らないという方は、基礎代謝が落ち脂肪燃焼の効率が下がっている可能性があります。
筋肉をつけることで基礎代謝はUPしますので、軽い筋トレやストレッチ、ウォーキングなどの運動を取り入れるようにしましょう。筋肉をしっかりつけておけば、体力もキープできますし、痩せやすい身体づくりにも役立つのでオススメです。
まとめ
糖質制限ダイエットについて詳しくご紹介しました。糖質は、炭水化物だけでなく、牛乳やバナナにも含まれているのでよく調べて調整することが大切です。
糖質さえ制限しておけば、あとは好きなだけ食べてもOKという手軽なダイエットですが、糖質を制限しすぎると身体の機能に支障が出る恐れがあるので、極端に制限しすぎないように気をつけましょう。
正しい知識を得て実践することで、糖質制限ダイエットに成功し憧れの体重に近づいていってくださいね。